新しいプロトタイピング技術は、資源の最適化と迅速で効果的なパッケージデザインを可能にします。

パッケージングのサプライチェーンは効率性で左右されます。サステナブルでスマートなソリューションの提供が必須という大変な環境の中で、新しい３Dプリンティング技術は、資源節約、開発過程の加速化、リアルに見えるサンプルの提供を可能にしました。次は、未来のパッケージングについて専門家やパートナー達に行ったインタビューシリーズの記事です。今回はQuadpackのラピッドプロトタイピングのパートナー　Stratasys EMEA（ストラタシスEMEA）Packaging Product Manager, Lior Elgaさんにインタビューを行いました。

ラピッドプロトタイピングとは何でしょうか？　パッケージングに対してどんな付加価値がありますか？

ラピッドプロトタイピングとは、モデル制作を迅速に、主にデジタルのワークフローを通じて製作する手法です。パッケージングデザイナーは、ビジュアルなプロトタイプを使うことで彼らのアイデアを社内や顧客に見せて試す事ができ、ステークホルダーとコンセプトについてより効果的に話し合うことができます。フルカラーの３Dプリンティングにより、デザイナーはプロセスをコントロールし、社内でデジタルファイルからビジュアル サンプルへと変化させ、メールや電話だけでなく、数日で３Dモデルを共有するという価値を手に入れる事ができます。ブランドマネージャー達は、デザインの意図をより良く理解出来て、決断を下すにあたり、より多くの情報を得る事ができるのです。マーケティングチームはリアルに見えるサンプルでビジュアル アセットをすぐに製作できるのです。

３Dプリンティングはビューティ産業に特化したソリューションを提供する為にどう進化したのでしょうか？

私達は常にパッケージングデザインの顧客達が持つ一番のニーズを学び、素晴らしいビジュアル プロトタイプが出来るように、迅速でより簡単なワークフローを可能にする、新しいソリューションの研究開発を続けています。ビューティ産業から頂く主なご要望は、ガラスのような透明性、精密な色、シャープなテキストなどがあります。この数年私たちはそうしたニーズに応える製品を紹介してきました。

３Dプリンティングとラピッドプロトタイピングは新型コロナ禍の後、ブランドがイノベーションを遂行するにあたり、どのような役割を果たすでしょうか？

昨年はずっと、コンピューターを使った在宅勤務や、実際のやり取りの代わりにバーチャルという環境に適応しなければなりませんでした。マイナス面は、デザイナー達が彼らのデザインの実践的なハンズオンの時間が少なくなった事です。

プラス面はデジタルへの移行が加速され、３Dファイルのデジタルワークフローやレンダリングが改善され、それが実施基準になりつつあるという事です。

職場や、イノベーションに目を向けてみると、３Dプリンタを使用する事で、透明性が増し、ユーザーは彼らのデザインに集中する事ができます。又オンラインショッピングはこの1年半の間に飛躍的に増え、ブランドはオンラインとオフライン両方の買い物客にアピールする必要があり、迅速なデザイン環境で試す為に、ビジュアルなサンプルがより重要になりました。

３Dプリンティングはブランドがサステナブルに変化する上でどのようなサポートができますか？

付加製造（AM）については、３Dプリンティング技術はその地域での生産を可能にし、今日のサプライチェーンの構造改革、社会により良いインパクトを与えるスケールや需要毎の生産を可能にします。３Dプロトタイピングは、フットプリントを増やすこと無く、現場でモデル製作ができます。完成品の複数回の反復処理、最小限の材料で最高の結果を出す事ができるので、時間と材料が節約できます。３D機器は、その使用目的を変える事で全く新しい製品を即座に製造する事ができます。例えば、パンデミックの最中、Quadpackはストラタシス社のプリンタを個人用保護具の部品² 制作の為に使用しました。更にその機器はスペアパーツをプリンティングする事で、自らの製品寿命を延ばす事が可能なのです。

パッケージングの未来をどのように見ていますか？

私はこの産業は益々デジタルワークフローと付加製造の方向に進み、デザイナーの目標は一段と高くなり、夢だと考えられていた３Dプリンティングによるビスポーク製品をも視野に入ってくると思います。包装の用途は、消費者の目を引きつける事から、ある家の中に統合的に組み込まれる部分など様々です。私は３Dプリンティングのおかげで、パッケージングはより洗練され精密になっていくと思います。

パッケージングの未来は、私たちの産業に変化をもたらすトレンドやテクノロジーについての知識や価値観を共有するQuadpackのパートナー達や専門家とのインタビューシリーズです。